古い車にとっての最大の敵の一つ・・・錆。
錆の原因は色々ありますが、特に旧車が弱いのが次の2つだと思ってます。
錆の原因 その1

KE10カローラは、トヨタ自動車で初めて電着塗装が採用された車です。
電着塗装(ED塗装とも呼ばれる)が採用される以前の日本車は錆に対して脆弱でした。
ED塗装されたカローラは、旧車にしては比較的錆に強いのですが、最近の車に比べると錆に弱い部分は多数存在します。
例えば、フェンダーライナーがありませんので、フェンダー内は小石などがダイレクトにボディに当たります。
ロッカー下もロッカーモールなどはなく、鉄板ですから、前輪が跳ね上げた小石がダイレクトに当たります。
上の写真は、フントタイヤが跳ねた石の動きです。
跳ね上げられた小石は、地面と車体の間で何度も往復して後輪側へ飛ばされていきます。
錆の原因 その2

もう一つの錆の原因が、メッキモール(写真の青矢印のところ)です。
最近の車のメッキモールは樹脂部品で、樹脂クリップで固定されているのが一般的です。
1960年代の車のメッキモールは金属製で、ボディに対して、金属のクリップで固定されています。
塗装面に対して金属クリップで固定するというのはいささか乱暴な行為で、クリップ部から錆が進行する事が多々あります。
クリップが壊れたからといって、メッキモールをダイレクトにビスでボディパネルに固定するなんてもってのほかです。
せっかく電着塗装しているのに、ビス留めされた穴は金属むき出しで、水が溜まりますからすぐに錆びます。
ちなみに、ドアの金属モールは、モール側につけたスタッドボルトに対してナット締めです。
我が家のカローラは、ボルト穴の周辺に錆止め塗料を塗布して、錆防止をしてあります。
錆の原因 その3
これが錆問題を引き起こす最大の原因!
それは「走らない事」です。雨でぬれても、走れば水分が長い間一か所で滞留する事を防止できます。
旧車と付き合うと決めて購入した人は、走ってください。
走らないのであれば、濡らさないでください。
これで、重大な錆トラブルは防止できます。
錆対策

ボディの防錆処理として主に使用しているのは、ノックスドールの製品です。
写真のフェンダー内が黒く見えるのは、オートプラストーンです。
これは塗料というよりは、アスファルトのような固体を塗るイメージです。
最近の新車でも、アスファルトシートと呼ばれるシートを制振などの用途で多数利用していますが、それに似ている塗料です。
ドアの内側は、750。これはワックス状の液体です。
ドア下の水抜き穴からノズルを差し込んで、ドアの表パネルと裏パネルの合わせ目の部分に塗布します。
車体裏は、900。こちらは、半分固まるソフトな塗料。